2010年12月19日（日）
ロシア文化フェスティバルX´mas公演 「王女 イオランタ」
2010年12月19日（日）群馬県庁舎前にある群馬会館には県内各地や埼玉、長野、東京などからお客様が駆けつけ、会場の400席は満席。前列中央に設けられた親子席には、小学生たちがママたちといっしょに少々緊張した面持ちで座っていましたが、誰ひとり飽きることなく最後まで熱心に鑑賞。公演後のインタビューに「面白かった！」と答えていました。この公演について、朝日ぐんまやぐんま読売などの新聞にも大きく取り上げられました。
その後、22日（水）23日（木）東京の草月ホールで、25日（土）に武蔵野市民文化会館小ホールで公演されました。３公演とも全て満席。大盛況でした。
また、再演を望む声が多く聞かれました！
日本ではほとんど知られていない「イオランタ」ですが、このチャイコフスキーのオペラはロシアでは子供からお年寄りまで知らない人がいないほどの人気のオペラです。今回の公演は、字幕を読むのが難しい子供たちのためにプロの俳優による語り部（説明役）を用意し、出演歌手たちも、歌唱力だけでなく、それぞれの人物にふさわしい容姿と雰囲気を持っている人が選ばれました。
＜第1～3景＞
 ※写真1 ※写真2
花に囲まれた美しい庭園。乳母や友人たちに囲まれて平穏な日々をすごしているイオランタ姫。（※写真1）
でも時折得体の知れない不安に襲われて気持ちが沈む。友人たちは歌を歌い、踊りを踊って慰める。
やがて疲れて眠り始める姫に、乳母や女たちは優しく子守歌を歌う。（※写真2）
＜第4景＞
※写真3
レネ王の使いが城へ到着し、次いで王とエブン＝ハキアもやって来る。眠っている姫をエブン＝ハキアが診断している間に、王は心の内の苦悩と不安を切々と歌い上げる（レネ王のアリオーソ）（※写真3）
＜第5景＞
 ※写真4 ※写真5
診断が終わって病状を告げるエブン＝ハキア。「治る可能性はあるが、姫自身が盲目であることを知り、自身が治療を切望することが条件」と告げると、レネ王は真実を暴露するのは残酷で絶対にできないと拒否する。（※写真4）エブン＝ハキアは「生きとし生けるものには皆、肉体世界と精神世界とがあり、肉体の不備を治すには、精神つまり理性がそれを認識することが必要だ」と説く（エブン＝ハキアのモノローグ）（※写真5）
※写真3
王の悩みは頂点に達するが、やはり姫には宣告できないと決断する。（※写真6）
＜第6景＞
 ※写真7 ※写真8
小城のある山奥に二人の青年が迷い込む。ブルゴーニュ公爵ロベルトとその友人のヴォルデモン伯爵だ。実はロベルトは、幼い頃に親同士が交わした約束によってイオランタ姫と婚約しているが、一度も姫に会ったことがなく、今では別にマチルダという恋人がいる。（※写真7）一方ヴォデモンはまだ恋愛経験のない純粋な青年だ、「立ち入る者は即死刑」という立て札に興味を持った二人は、小城の庭園に忍び込み、眠っているイオランタ姫を見かける。（※写真8）あまりの美しさに、逆にロベルトは魔女かもしれないと怯える。
＜第7景＞
 ※写真9 ※写真10
物音に目覚めるイオランタ。止めるロベルトを振り切ってヴォデモンは姫に近づくロベルトはヴォデモンが魔力にかかったと思い込み、ヴォデモンを残して自分の連隊を呼びに引き返す。（※写真9）酒をもてなす純粋で美しいイオランタに恋心を燃やすヴォデモン。姫も体験したことのない感情を覚え、ヴォデモンに惹かれていく。（※写真10）
※写真11
別れ際、思い出に庭に咲くバラをくださいと求めた時、姫が盲目であることに気づき、さらには、そのことを姫自身が知らないと分かる。（※写真11）闇の世界に生きていて光の存在を知ろうともしない姫に、光の世界の素晴らしさを歌い上げる（ヴォデモンのアリオーソ）。
＜第8景＞
 ※写真12 ※写真13
ベッドで眠っていたはずのイオランタ姫の姿が見えず、慌てる王や召使たち。庭で見知らぬ若者と会話している姫を見つけて、王は遂に姫が光の存在を知ってしまったと悟る。（※写真12）王はようやく姫を完治させる決心がつき、イオランタ自身が手術を強く望むように、妙案を思いつき、「侵入者は処刑するという決まりだが、イオランタの目が見えるようになれば罪を赦そう」とヴォデモンに宣告する。見えるということがどういうことかまだよく分からない姫だが、愛し始めたヴォデモンの命が助かるならと、「どんな痛みにも耐えます」と力強く手術への覚悟を表明する（イオランタのアリオーソ）。（※写真13）
＜フィナーレ＞
 ※写真14 ※写真15
別室で手術している間、レネ王はヴォデモンに本心を話し、騙してすまなかったと謝罪する。ヴォデモンは治療が成功しようがしまいが、イオランタ姫と結婚したいと告白するの存在を知ろうともしない姫に、光の世界の素晴らしさを歌い上げる（ヴォデモンのアリオーソ）。（※写真14,15）
 ※写真16 ※写真17
が、既に婚約しているのでそれは無理だと断られる。そこへ、ヴォデモンを救出しにロベルトが兵を率いて到着。ヴォデモンはようやく、目の前にいる老人がレネ王で、盲目の乙女はイオランタ姫で、婚約者がロベルトであることを知る。（※写真16）別の恋人がいるロベルトは婚約解消を申し出、王は快く承諾し、イオランタ姫とヴォデモンとの結婚を許可する。（※写真17）
 ※写真18 ※写真19
そこへ、無事に治療の終わったイオランタとエブン＝ハキアが戻ってくる。初めて見る青空に感動するイオランタ。（※写真18,19）
 ※写真20 ※写真21
最後は、光への賛歌を全員で高らかに歌う。（※写真20,21）
※写真22
最後は、光への賛歌を全員で高らかに歌い幕がおりた。（※写真22）
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